人生の正規ルート①
人生の正規ルートがあるのは学生まで
私は中学校から中高一貫校の進学校に入学し、大学入学が前提で全て学習プログラムも組まれ勉強してきた。
みんな大学生になるのが当たり前だったし、高卒で就職や専門学校なんて考えたこともなかった。
みんなが当たり前とするルートで今まで大学生として生活してきた訳なのだが4年生になり、いよいよ大きな人生の岐路に立たされた。
以前ブログで書いた通りだが、私は大学院進学を決めた。
それは就職からの逃げではなく、私は純粋に今の専攻分野での研究がワクワクして楽しくて仕方がなかった。
指数関数的に進化し続ける私の専攻分野の答えのない問いに対して、将来への課題についてあーだこーだと理屈を並べて自分なりに論じること面白いと感じた。
だが、第一希望としたのはおそらくその分野では日本で1番進んでいる大学だった。
たぶん英語のスコアが足らずに落ちた。
完全燃焼できず、周囲への期待に応えられなかった自分の不甲斐なさと焦りでパニックになった。正にお先真っ暗って感じ
初めて人生ついて親と話した日
父親は良くも悪くも放任主義で、私の希望大学や専攻、進路については私が誰にも相談せず一人で決め、事後報告のような形で父親に報告するスタイルだったので、まともに深い話をしたことがなかった。
そんな父親に私は泣きながら電話した。
不合格だったことを伝えると、ガハハと豪快に笑われた。でもそれが一番優しい対応だと思った。
父親に、「お前は若いくせに頭が固すぎる」と言われた。
分野のトップを目指し、将来はエリートコース。選択肢の中では全てトップレベルを選んできたが、そんなに頑張らなくても良いと言われた。今回の受験が人生で失敗になるか、良かった経験となるかは今後の自分次第だと言われた。
私はすごく驚いた。
トップレベルでエリートコースを進み、日本の仕組みに携わってやると鼻息荒く意気込んでいたからである。それが叶わなくなるかも知れないとなった今、私には別の大学院へ進学するという他の選択肢が眼中になかった。
トップを行かなければ意味がないと思っていた。
人生の正規ルート②に続く。